Zektbach叙事詩 まとめ

ヨアの手記


ヨアの手記 4

袋小路に迷い込んでしまったのだ。
巨大な迷宮は我々をたやすく受け入れてくれなかったのだ。
この事に気づくのにどれくらいかかったのだろう。
いや、遥か遠い昔に気づいていたのだ。

―ヨアの手記 4―

※第2章 第5節 第4話『すぎたる知と武』より


ヨアの手記 8

罪は神というものを生んだ。
神は崇拝と新たな罪を生んだ。
そして多くの神は我々の行く手をさえぎった。

―ヨアの手記8―

※第8章 第4節『アンネースの回想』 解説ブックレット版より


ヨアの手記 13

まばゆい光がみえる…
我々が一度は知ったが、疾の昔に忘れてしまった懐かしい光…
人類は大きな誤算をしてしまったのだ。
我々の歴史はなんて愚かであったのだろう…。

これが最後の記録となるだろう。
さあ共に行こう、我が天使よ。
我々が知らねばならない真実の道へ…。

―― ヨアの手記13 ――

※序章『リスタチア』より


ヨアの手記 絵本風ブックレット版

とても気持ちのいい目覚めだ。
どのくらい眠っていたのだろうか。
とにかく、すぐにはじめなければならない。

わたしは記録する。
記録できる変化がここにはあるのだ。
それはなんと素晴らしいことか。

かつて人類が恐れた1つの細胞も
永遠の時を生ける事を約束されていた。
人類に敗れたその時、何を思ったのだろう。
我々は自ら1つの黄金の鍵を投げ捨てたのだ。

ゼータの道を進むうちに、マッチ箱に小さな一つの穴をみつけた。
必死に目を凝らして覗いてみると箱の外の世界を一瞬垣間見た。
まだ見ぬ複雑で巨大な世界。
そこに我々の答えがある。

人は死を恐れた。
つまりは変化を恐れた。
そしてついに変化自体忘れてしまった。
そこにはもう何も残っていないのに。

自然は常に警告していた。
かつて繁栄を極めたある種族は自らそれを真摯に受け入れた。
しかし傲慢な人間は警告に立ち向かってしまった。

確かに存在する――。
それは我々が夢見る未知の喜び。
我々は存在という喜びを今確かにしなければいけないのだ。

わたしは理解してしまった。
人類が誕生した時は未知なる無限な空間だったこの箱も
今となってはマッチ箱よりも窮屈になってしまったことを。
たとえそれが人類の夢だったとしても。

袋小路に迷いこんでしまったのだ。
巨大な迷宮は我々をたやすく受け入れてくれなかったのだ。
この事に気づくのにどれくらいかかったのだろう。
いや、遠い昔に気づいていたのかもしれない。
手記4と類似

歴史は教えてくれた。多くの人間は既に両の目を奪われていた。
過去、わたしと同じ光景に辿りついた者は大勢いた。
袋小路に向かう大多数に異端として抹殺されただけなのだ。
人々は彼らをただ憎み、否定し、先を急いだ。

海辺の石は、削られて皆画一的に丸くなる。
数々の争いは引いては寄せる波のようなものだったのだ。
人はそうやって丸石のようにお互い相似する事を望んだ。

罪は神というものを生んだ。
神は崇拝と新たな罪を生んだ。
そして多くの神は我々の行く手をさえぎった。
手記8と同文

おそらくこれが最後になるであろう。
我々を導いてくれる天使。
ルエリシアと名付けよう。
手記13と類似

引用元:絵本風ブックレット - Zektbach 1stアルバム 豪華版



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